fragments1
穏やかに目を覚まし
おはようと言いたいだけなのに
優しい朝のひかりのなか
食卓を囲んで
おいしさを分かちあいたいだけなのに
ふと耳にした歌に
こころを奪われたいだけなのに
こんなに美しい空のもと
戦争が始まる
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fragments2
銃口を向けた先に
ひとつのいのちがあるが
そこに繋がるあまたのいのちを
思うことができるか
引鉄のこちらにもまた
たくさんのいのちがあることを
銃声から生まれるものには
悲劇のほかに
どんな名前も与えられない
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fragments3
食卓で手をあわせ
感謝と労いのことばとともに
いのちを奪うたび
生かされていることを思う
いのちが輝くためには
いのちを養いとするほか
どうすることもできないなら
せめてひとだけは
傷つけあわずにすみますように
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fragments4
音楽で耳を閉じ
マスクから目だけを出して
手のひらのガラスで
桜の開花予想や
ミサイルの爆発を見ながら
黙ってうつむいている
無口の人びとと
ウイルスとを乗せて
満員電車は
美しい朝焼けのなかを
ひたすらに走る
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fragments5
死んだひとは星になるから
たくさんミサイルが爆発した夜は
きらやかな空になる
死者はいつも数になるけれど
オレクサドル
オレーナ
セルヒーイ
イルーニャ
せめて新しい星々には
そのひとたちの名前で呼んであげよう
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fragments6
あんなにうつくしいひかりが
わたくしのいのちをうばいにくる
おおきすぎるおとが
さけびをけし
わたくしは
いっしゅんのうちにじょうはつする
そらがこんなにあおいのに
さようならもいえず
かげすらものこせないまま
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fragments7
俺がひきがねを引いた
きっとだれかが死んだ
ちいさな子どもかもしれない
みんな戦争はやめろと言う
俺だって人殺しになりたくない
あまりにも空が青すぎる
砲弾の降りしきるなか
銃を捨て
立ち尽くせばいいだろうか
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