あの東の空の果て
そこにある星からのはじめての光は
まだここにはとどかない
だからそこに生まれた新しい世界
そのことについて誰も知らない
けれどもたしかに息衝いて
ちいさないのちの粒々たちが
はじけてもえあつくながれて
地球
というなまえさえなかった頃
そんなふうにうたった詩人が
遙かな西の空にいたかもしれない
夕日にむかって歩いてゆきながら
そう思うことはないか
けれどもまた星空はあらわれ
今夜あたりはもう
秋がしめやかにならびはじめる
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