詩集『リエゾン LIAISON』より No.15「七つのかたち(7-7 波紋)」
さえざえとした水鏡にひととき
いくつものかたちがよぎっていったが
そのものたちを正しく呼ぶことができない
ふいに見つめるまなざしがゆらぐと
行方知れずのおもいが同心円をえがきだす
かすかなみなわがしずけさにそよいで
まばたきよりもひそやかに
さえざえとした水鏡にひととき
いくつものかたちがよぎっていったが
そのものたちを正しく呼ぶことができない
ふいに見つめるまなざしがゆらぐと
行方知れずのおもいが同心円をえがきだす
かすかなみなわがしずけさにそよいで
まばたきよりもひそやかに