果てしない青のために(Pour le bleu sans fin)

青山勇樹:詩人。名古屋市在住。大学の教員として教育や研究に励みながら、詩を書いています。もともとは、高等学校の国語科の教員でした。31年間の高校勤務のうち、後半の14年間は教頭として学校の管理にあたりました。現在、大学では、言語と表現、日本語表現、日本の文学などの講義を担当しています。あなたの心に、言の葉を揺らす優しい風が届けられますように。光と戯れる言葉のきらめきが、あなたの心にもあふれますように。仕事の依頼などはメールで ⇨ aoyamayuki1963-poetry@yahoo.co.jp

詩集『リエゾン LIAISON』より No.20「電話(4-3 電話c)」

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電話(4-3 電話c)

〈もしもし〉が
〈申します〉ではなく
〈もしかしたら〉
と聞こえる昼さがり
盲いた受話器の瞼の奥には
とびちる紅が貼りついて
〈もしもし〉
電話は追憶をたどりはじめる
いつまでもつづく呼出音は
どこへむかっているのだろう
そんなとき
電話も夢をみるのかもしれない
気づけばいつか混線していて
〈もしもし〉
遠くから知らない声が呼ぶ

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