六月の鯨 真夜中の電話ボックスに閉じこもって六月の鯨は華やかな夢をみている外れた受話器からこぼれる発信音を枕にガラスの向こうに敷きつめられた紫陽花とどうにかしておしゃべりできないかと 「もしもし」不意に受話器が話しはじめる白く濁った気泡がわ…
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